鼻炎対策ブログ(仮)


by touyokosennouta
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事実は物語を超える(かも・・・)

今期の試験終了!ということで何か書こうと思います(さすが4年生?今期は4つしか授業とってなくて、しかも一個レポートきってしまいました。でも全部取れてたら卒業単位を満たしている、はず)。
最近ツタヤで借りた映画について。

一本目は『不滅の恋』という作品。
この映画はレポートを書くための資料として借りました。なんで恋愛ものなんて?と思われるかもしれないが、実はベートーヴェンは生涯を描いた作品なのです。
ベートーヴェンの遺書として残された手紙には、不滅の恋人へ自分の全ての財産を譲ると書かれていた。しかし名前は書いておらず、誰宛なのか分からない。この不滅の恋人が誰であるかを確かめるため、弟子のシンドラーが生前ベートーヴェンが関わった女性に会いに行きながら、ベートーヴェンの人生を回想していくという話。
耳の聞こえなくなった彼が第九のコンサートに赴き、そこで過去を回想(回想シーンの中のベートーヴェンが自分の過去を回想している。ややこしいなぁ・・・。)しだす。若かりしベートーヴェンが父親の暴力から逃れ、湖のその体を浮かす。湖面に写る無数の星々。カメラが遠ざかっていき、まるでベートーヴェンが宇宙に浮かんでいるかのように描かれる。そしてカメラが極限まで遠ざかると、彼もやがて星屑のひとつになってしまう。このシーンは第九の最も盛り上がる(と自分では思っている)所がBGMで流れ、それがすばらしいシーンを演出している、というよりはこの音楽自体が宇宙を表しているのだ。とにかく名場面である。

ちなみに結局俺はベートーヴェンについてのレポートは書かず、ヴァーグナーについて書きました。噂のトリスタン和声(Fを基音にDis、Gis、Hを重ねた和音らしいです)を作り出した人です。理由は書きやすかったからというしょうもないものなんだけど。

もう一本は・・・(また長くなりそうな気がしてきたけど、この記事を読んでる人は頑張って読んでください)・・・『遠い空の向こうに』です。
そこで生まれたものは炭鉱夫になるのが常識だと考えられていた炭鉱の街で、はるか宇宙を夢見て、ロケット作りをはじめる青年たちの話。しだいに街の住人は彼らを応援しだすのだが、主人公の父親だけは反対し通す。さまざまな困難を乗り越えながらやがて何kmも飛ぶロケットを作り出す。そのとき父親と主人公が・・・。おっとこの先は言えねぇ。でもこのシーンで不覚にも涙が流れました。
良いことの次に必ず悪いことが起き、そしてまた良いことが起きる・・・という話の展開や、ベタな感じが嫌いな人は、なんだかなぁって思うかもしれないけど、俺はどっちかというとベタな展開が好きなので、見事に感動の渦に巻き込まれました。あぁ、なんでもっと若いときに見ておかなかったんだろ?って思える作品です。もちろん今からでも遅くはない、まだ見たことのない人は見たほうがいいです。
その時代は何か秀でた才能があったり、何か賞を取り、奨学金をもらわないと大学にいけなかったというのも少し考えさせられるものがありました。今は大学には誰でも行こうと思えばいける時代だと思うから、恵まれてるといえば恵まれてるんだけど、その分意地でも上に這い上がろうとかこの街を出て自分の夢を勝ち得ようとか、そういうものすごく自分たちを追い込むものってのがないなぁとも思ってしまいます。それは幸福なのか?科学と頭脳の発達は、本能と理想の追求へ向かわせるエネルギーを衰退させてしまっているのではないか?そんな気がしてならないのだが。

それはさておき、何が言いたかったかというと、この2作品とも事実をもとに作られたものなんだよね。もちろん創作作品においても人間性を飛び出したわけのわからないもの(こういうのを実のところシュールというんだそうだけど。ただわけのわからないものと言うとちょっと意味は違っちゃうけど。人間に直接の影響ではなく、潜在意識に訴えるようなものを目指したのがシュールレアリスムだそうです、簡単に言うと)というのはほとんどなく、われわれの延長上を描いた作品がほとんどなんだけど、事実をもとに描かれたこの2作品は、創作物に引けをとっていない、というかそれ以上の面白さがある、と感じた(もちろん誇張されてはいるのだろうけど)。
事実というのは想像では生み出しえない偶然の連続である(でもちょっと前まで未来を作り出せるのは想像だけだ、と考えていました。いや、今でも考えているかな)。もちろん今日は何も起こらなかったなあと感じる日もあるだろう。でもそれは自分にとって大きな出来事があるための布石、というかちっちゃな出来事があるから大きな出来事が自分にとって大きなものだと感じられるわけで、それが人生を面白くさせてるわけで。でもってそれはどんな物語よりも面白くなりうるわけですよ。しかも事実に基づくってことは共感の度合いが作り物よりも数段上なんだよね、きっと。こんなに頑張ってる人がいるんだから俺も頑張れるとか、逆にこんなに不幸な人がいるなら俺なんてまだましかな、なんて思えたりして。

まあそんなこんなで2つともおすすめです。
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by touyokosennouta | 2005-07-26 20:57 | 映画